Quantcast
Channel: AKB48 チームBのファンより
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2446

今日の『あまちゃん』。『潮騒のメモリー』。(ときめき研究家)

$
0
0
小泉今日子が演じる現在の春子が、カラオケで歌った曲。
宮藤官九郎作詞、大友良英作曲のオリジナルソングということだ。ネット上でも色々と情報が出ているが、2番までの歌詞は見当たらないので、今日の放送で聴き取れた限りで記載する。

   潮騒のメモリー

 来てよその火を飛び越えて 砂に書いたI Miss you

 北へ帰るの誰にも会わずに 低気圧に乗って北へ向うわ
 彼に伝えて今でも好きだと ジョニーに伝えて千円返して
 潮騒のメモリー17才は 寄せては返す波のように 激しく

 来てよその火を飛び越えて 砂に書いたI Miss you
 来てよタクシーつかまえて 波打ち際のマーメイド 早生まれのマーメイド

 置いて行くのにサヨナラも言わずに 再び会うための約束もしないで
 北へ行くのねここも北なのに 寒さを堪えて波止場で待つわ
 潮騒のメモリー私はギター ・・・・・のアルペジオ 優しく

 来てよその火を飛び越えて 夜空に書いたI’m sorry
 来てよ・・・を乗り越えて ・・・・・のマーメイド ・・・・したいマーメイド


70〜80年代のヒット曲等のモチーフを散りばめた歌詞に、まずワクワクする。
火を飛び越えるのは山口百恵(後に掘ちえみも)の映画『潮騒』の名場面。小林旭らの『北へ帰ろう』、南沙織の『17才』、小泉今日子の『渚のはいから人魚』、ペドロ&カプリシャスの『ジョニーへの伝言』、山下達郎の『高気圧ガール』、高田みづえの『私はピアノ』、菊池桃子の『雪に書いたLove letter』、中森明菜の『北ウイング』、薬師丸ひろ子の『セーラー服と機関銃』(さよならは別れの言葉じゃなくて再び会うための遠い約束)などの曲を連想させる。
もっと他にもありそうだが。

曲調がまた素晴らしい。80年代アイドルポップらしいだけでなく、小泉今日子の歌唱法にぴったりだ。
はっきり言って、小泉今日子ほど歌が上達しなかったアイドル歌手も珍しい。それでいて、なぜか歌うのが難しい曲ばかり与えられて、そしてヒットを連発したのだ。
彼女の唱法は、地声を押し出すような歌い方で、歌声がうまく制御できていないように思える。音程も不確かで、妙な所で抑揚がつき過ぎて心地よくない。そんな歌い方にハラハラしながら、なぜか目が離せない気がしたのだ。まさにそれが天性のアイドル性なのだろう。
今回の『潮騒のメモリー』も、いきなり「北へ」の音が外れていたり、「返して」の「て」が正しい音を探してさまよったり、「メモリー」の「メ」が声を張り上げた感じになったり、往年の小泉ぶしが健在である。
こうした小泉ぶしを堪能させるべく周到に作られた楽曲であることは間違いない。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2446

Trending Articles