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Channel: AKB48 チームBのファンより
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10月31日渡辺麻友卒業コンサートの感想。(ときめき研究家)

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「10月31日渡辺麻友卒業コンサートへの期待」という記事で、会場が質素過ぎると書いたが、撤回したい。
埼玉スーパーアリーナは客席15000人で、ドーム球場と比べると確かに小さいが、屋内会場の利点を活かした美しいセットや演出で、心のこもった素晴らしい卒業コンサートだった。

1曲目。緞帳の中から現れたまゆゆは白いクラシックなドレス姿で、『初日』を歌い始めた。そして演奏はフルオーケストラの生演奏だ。スローなテンポ、アコースティックな編曲で、まゆゆの生歌をじっくり聴かせようという演出だ。ただ1曲のためにフルオーケストラを準備するとは何て贅沢な演出か。まゆゆが歌い出しから感極まって泣いてしまったのはもったいなかったが、泣いていない部分ではしっかり聴かせた。

2曲目は『完璧ぐーのね』。渡り廊下走り隊の代表曲を、指原、柏木ら主要メンバーを従えて歌い出す。すると、途中から参入したのは多田、仲川、平嶋の3人だ。オリジナルの渡り廊下走り隊の「1ぐーのね、2ぐーのね、3ぐーのね、4ぐーのね」を久しぶりに見た。ここまでで私も思い切り泣いた。

『オネストマン』『呼び捨てファンタジー』といったチームB曲の後、MCを挟んだりして、まゆゆもだいぶ落ち着いてきた。初選抜入りの『BINGO』、『ポニーテールとシュシュ』、『重力シンパシー』、『軟体恋愛クラゲっ娘』と、ノリの良い曲が続く。歌いながらトロッコに乗って、アリーナ席の間を頻繁に移動する。

その後が、ユニット曲の連続だ。まゆゆが「この曲をこのメンバーと歌いたい」と決めたのであろう選曲を堪能した。『パジャマドライブ』は山本、珠理奈と。『残念少女』は峯岸、北原と。『初恋よ、こんにちは』は宮脇、加藤玲奈と。『セーラーゾンビ』は岡田奈々、高橋朱里と。『君のC/W』は向井地、小栗と。この2人を後継者とみなしているのだろう。『夕陽を見ているか』は横山と。そして『アボガドじゃねーし』はオリジナルの通り指原と息の合った振り付けも見せた。柏木とは同じくオリジナルの『悲しい歌を聴きたくなった』。この歌は2人の初めてのオリジナルデュエット曲で、今回初披露だった。11年苦楽を共にしてきた2人にこの曲があってよかった。例えばここで『思い出のほとんど』だったとしたら、もちろん良い曲ではあるのだが、何か違うという気がしただろう。

この後、若手メンバーたちとシングルメドレー。
主演ドラマ『さばドル』、『戦う書店ガール』、『さよならえなりくん』が映像で紹介された後、ドラマ主題歌としてソロ曲『シンクロときめき』『出逢いの続き』を歌った。ソロ曲をしっかり聴かせるのは、アイドル歌手の本領発揮だ。歌っている時の表情やしぐさの1つ1つにソツがなく、優雅で、品がある。大袈裟な動きはないが、躍動感がある。いつカメラで抜かれても可愛い姿なのが驚異的だ。

その後、『さよならえなりくん』の寸劇が披露された。ドラマでの共演者である、上地春奈さん、池田成志さん、えなりかずきさんがわざわざ来てくれて、ドラマの世界を再現してくれた。ありがたいことだ。寸劇は正直ちょっと冗長な気もしたが、ドラマを見ていなかった人も楽しめるようにするためやむを得なかったと思う。
なかでもえなりさんは、むちちの着ぐるみの中に入って熱演してくれていた。
このドラマは、放送開始前からケチがつき、視聴率も低かったが、私は楽しく見ていた。出演者もそれなりに楽しんで演じていたらしい(少なくとも、あのドラマのことは思い出したくもないとは思っていない)ことが分かり嬉しかった。ドラマの主題歌『守ってあげたくなる』も披露された。

その後、まゆゆがセンターだった曲を中心に、シングル曲が続けて披露された。当日がちょうどハロウィンだったので、『ハロウィンナイト』が入っていたらどうしようと心配していたが、さすがにそれはなかった。
そして本編最後の曲は『11月のアンクレット』。初聴きだったが、上品な感じのサウンド、歌詞は元彼女への別れと未練を歌ったような内容だった。『負け惜しみコングラチュレーション』と似た状況か。まゆゆのラストシングルとして、いい感じだと思った。

アンコールで現れたまゆゆは、挨拶の後、まず卒業ソングの『サヨナラで終わるわけじゃない』をしっとりと聴かせた。その後「チームB集合」の呼びかけで登場したのは、初代チームBメンバーだ。多田、仲川、平嶋、浦野一美もいる。中谷、田名部、菊地、片山、そしてもちろん柏木も参加。「冷静に、丁寧に、正確に。みんなの夢がかないますように」という掛け声の後、この日2回目の『初日』。多田、仲川、平嶋はコンサートの最初の『完璧ぐーのね』に出演していたから、この間ずっと待機してくれていたのだ。久々のチームBのパフォーマンスにまた泣いた。
このブログのタイトル『チームBのファンより』が示す通り、私は当時のチームBが好きだったのだ。ライター陣も入れ替わりがあったりするが、当時の熱中は今も忘れてはいない。
次の曲は現役メンバーも加わり『約束よ』。チームB最初の公演である『青春ガールズ』公演の本編最後の曲だ。笑いながら別れましょうという旅立ちの歌で、今日この時にぴったりだ。実は私はこの公演を生で見たことはない。DVDでは何回も見たが、劇場で見たのは『会いたかった』公演からだ。それでも10年間トップアイドルとして活躍し続けたまゆゆを見続けられたことは幸福だったと思う。山口百恵やキャンディーズやピンクレディーの活躍期間より長い時間なのだ。

そして最後の最後は、この曲しかない。『桜の花びらたち』。何十回、何百回と歌ったであろうこの曲も、明るい旅立ちの歌だ。歌い終えたまゆゆはゴンドラに乗ってステージ上空に去って行った。

卒業後は女優の道を目指すと言われている。「AKB48新聞」によれば、歌はやめる訳ではないが、機会があれば歌いたいといった言い方だ。彼女にはソロシンガーとしての稀有な魅力があると思っているので残念だ。
とりあえず12月発売のアルバムが売れて、需要があることが伝わるといいと思う。

「10月31日渡辺麻友卒業コンサートへの期待」記事に記載したベスト14曲中、5曲披露された。なかなかの高確率だ。(『完璧ぐーのね』『パジャマドライブ』『アボガドじゃねーし』『軟体恋愛クラゲっ娘』『心のプラカード』)
おまけがあって、コンサート後に立ち寄った居酒屋店内で、入店時にBGMで流れていたのが『2人の夜明け』。何という偶然か。シングル曲でもないこの曲がその時に流れているのは隕石が当たるくらいの奇跡と言っていいだろう。

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