けやき坂46のファーストアルバムを今さらながら入手して聴いた。
次々に発売されるAKBグループ、坂道グループのCDを、カップリング曲も含めて全曲聴いて、このブログの記事にしていた時期もあったが、去年くらいからちょっと追いつけなくなっている。
配信などを使って入手し、一応聴いてはいるのだ。しかし、なかなか記事にできないうちに時が過ぎる。踏み込んで言うと、記事にしたい曲が少ない、言い換えればときめきが少ないのだ。
人生は短い。その中で音楽を聴く時間は限られている。確率の低いAKBグループ、坂道グループの新曲を聴くよりも、確実にときめくことのできる昔のアイドルを聴く時間が、少しずつ増えて来ている。
そんな時、『ひらがなで恋したい』に出会った。たまにだけれど、こんな曲に出会い、ときめくことができるから新曲チェックもやめられない。困ったものだ。
『ひらがなで恋したい』。
親友の彼氏と放課後偶然一緒に帰ることになり、ドキドキしてどうしようという歌だ。
「ずっと親友の彼だったから 必要以上に仲良くはなれなかった」という歌い出しが秀逸だ。それだけで2人の関係、現在の彼女の立場と本当の気持ちが、すんなりと伝わって来る。もっと言うと、イントロのギターの弾むような、つんのめるようなメロディーが彼女の揺れ動く気持ちとシンクロしている。
彼のことを好きだと思う気持ちと、親友を裏切れないという気持ちが葛藤し、いたたまれない心情になっている。こんな複雑な思いは嫌だ、もっとシンプルな恋をしたいという気持ちを、グループ名に絡めて「ひらがなで恋したい」と纏めている。これは作詞家の技能賞だろう。
親友の恋人を好きになる歌は過去にもいろいろある。『性格が悪い女の子』についての記事でも書いたが、大きく分けると、「友情を取る」か「恋愛を取る」かだ。「友情を取る」歌は、『星空のミステイク』『片思いの対角線』。「恋愛を取る」歌は『嵐の夜には』。親友の恋人ではなく姉の恋人を奪ってしまうのが『姉妹どんぶり』だ。どっちを選んでも辛い思いをすることになる。だからこそ歌になるのだろう。
過去のアイドルの「友情を取る」歌では、伊藤智恵理『トキメキがいたくて』、高田みづえ『女ともだち』、森高千里『気分爽快』が名曲。「恋愛を取る」歌だと、南野陽子『接近(アプローチ)』が該当し、アルバム曲『ガールフレンド』では恋人を奪われた親友の立場からも歌っている。他には三木聖子、石川ひとみ『まちぶせ』が有名。
『ひらがなで恋したい』の良さは、「友情を取る」か「恋愛を取る」か、結論を明らかにしていないことだろう。聴き手はこの後どうなるのかそれぞれが想像して楽しむことができる。好きな気持ちに正直になって彼と付き合うのも正解。親友に義理立てして彼とは付き合わず、いずれ別の彼氏ができるというのも正解。複雑な恋愛は苦手という彼女には、私なら後者の道をお勧めしたい。
深刻なテーマなのに、軽やかで弾むような曲調も素敵で、何回も聴きたくなることも特筆しておきたい。名曲『友達でいられるなら』に、どこか雰囲気が似ている気がする。
追記
けやき坂46、いわゆる「ひらがなけやき」と欅坂46との関係はどう理解すればいいのだろう。
当初は欅坂46の研究生的な位置づけだと理解していた。長濱ねるの一時的な所属先としての役割も担っていた。しかし、このところの活躍ぶりを見ていると、研究生というより第2チームの位置づけと感じる。AKBグループで言うなら、チームAとチームKのような関係だ。
長濱ねるは既に欅坂46に「昇格」してしまったが、けやき坂46も今年の1月には単独で武道館コンサートを3日連続で成功させたというし、今回の単独アルバムである。少なくともAKBグループの研究生よりは優遇されているようだ。
次々に発売されるAKBグループ、坂道グループのCDを、カップリング曲も含めて全曲聴いて、このブログの記事にしていた時期もあったが、去年くらいからちょっと追いつけなくなっている。
配信などを使って入手し、一応聴いてはいるのだ。しかし、なかなか記事にできないうちに時が過ぎる。踏み込んで言うと、記事にしたい曲が少ない、言い換えればときめきが少ないのだ。
人生は短い。その中で音楽を聴く時間は限られている。確率の低いAKBグループ、坂道グループの新曲を聴くよりも、確実にときめくことのできる昔のアイドルを聴く時間が、少しずつ増えて来ている。
そんな時、『ひらがなで恋したい』に出会った。たまにだけれど、こんな曲に出会い、ときめくことができるから新曲チェックもやめられない。困ったものだ。
『ひらがなで恋したい』。
親友の彼氏と放課後偶然一緒に帰ることになり、ドキドキしてどうしようという歌だ。
「ずっと親友の彼だったから 必要以上に仲良くはなれなかった」という歌い出しが秀逸だ。それだけで2人の関係、現在の彼女の立場と本当の気持ちが、すんなりと伝わって来る。もっと言うと、イントロのギターの弾むような、つんのめるようなメロディーが彼女の揺れ動く気持ちとシンクロしている。
彼のことを好きだと思う気持ちと、親友を裏切れないという気持ちが葛藤し、いたたまれない心情になっている。こんな複雑な思いは嫌だ、もっとシンプルな恋をしたいという気持ちを、グループ名に絡めて「ひらがなで恋したい」と纏めている。これは作詞家の技能賞だろう。
親友の恋人を好きになる歌は過去にもいろいろある。『性格が悪い女の子』についての記事でも書いたが、大きく分けると、「友情を取る」か「恋愛を取る」かだ。「友情を取る」歌は、『星空のミステイク』『片思いの対角線』。「恋愛を取る」歌は『嵐の夜には』。親友の恋人ではなく姉の恋人を奪ってしまうのが『姉妹どんぶり』だ。どっちを選んでも辛い思いをすることになる。だからこそ歌になるのだろう。
過去のアイドルの「友情を取る」歌では、伊藤智恵理『トキメキがいたくて』、高田みづえ『女ともだち』、森高千里『気分爽快』が名曲。「恋愛を取る」歌だと、南野陽子『接近(アプローチ)』が該当し、アルバム曲『ガールフレンド』では恋人を奪われた親友の立場からも歌っている。他には三木聖子、石川ひとみ『まちぶせ』が有名。
『ひらがなで恋したい』の良さは、「友情を取る」か「恋愛を取る」か、結論を明らかにしていないことだろう。聴き手はこの後どうなるのかそれぞれが想像して楽しむことができる。好きな気持ちに正直になって彼と付き合うのも正解。親友に義理立てして彼とは付き合わず、いずれ別の彼氏ができるというのも正解。複雑な恋愛は苦手という彼女には、私なら後者の道をお勧めしたい。
深刻なテーマなのに、軽やかで弾むような曲調も素敵で、何回も聴きたくなることも特筆しておきたい。名曲『友達でいられるなら』に、どこか雰囲気が似ている気がする。
追記
けやき坂46、いわゆる「ひらがなけやき」と欅坂46との関係はどう理解すればいいのだろう。
当初は欅坂46の研究生的な位置づけだと理解していた。長濱ねるの一時的な所属先としての役割も担っていた。しかし、このところの活躍ぶりを見ていると、研究生というより第2チームの位置づけと感じる。AKBグループで言うなら、チームAとチームKのような関係だ。
長濱ねるは既に欅坂46に「昇格」してしまったが、けやき坂46も今年の1月には単独で武道館コンサートを3日連続で成功させたというし、今回の単独アルバムである。少なくともAKBグループの研究生よりは優遇されているようだ。