初めて聴いた時の印象は「何だか地味な曲」だった。
あれから2か月近く。確かに地味な曲だが、聴くたびに好きになる、不思議な魅力に引き込まれている。通勤中1曲をずっとリピートで聴きたい気になったのは『スキ!スキ!スキップ』と同様だ。
ピーナッツさんはパレードに似合う曲と評していた。実際、ミュージックビデオでは、メンバーが博多の街を踊りながら練り歩いていた。
この曲に関して、当初「音頭」という噂もあったが、皆で踊れる曲という意味では、本当に一種の「音頭」だとも言える。振り付けも比較的簡単で、「おにぎり」とか「香水」とか、素人にも覚えやすい動作の組み合わせになっている。
スタッフが踊るバージョンや、世界中のファンが踊るバージョンも、ユーチューブで公開されている。
CDに付属のDVDには、振付を練習するためのお手本映像も入っていた(その映像の、西野未姫の楽しくて仕方ないといった表情や動きが最高)。コンサートでも振付指導があって、観客も一緒に踊っていた。
こうした一連のプロモーションから、例えばピンクレディの『UFO』を今も多くの人が踊れるように、この曲を新たなスタンダードなダンス曲として世に残したいという野望が見て取れる。目論見どおり、相当多くのファンが振付を覚えたと思うし、この秋の体育祭や文化祭では日本中で踊られることだろう。
振付だけでなく、曲調がゆったりとしていて、大河が流れているような感じがする。歌詞にもあるように、リズムに合わせて自然に体が動き出すような感じだ。今ではイントロのベースの低音を聴いただけで、ウキウキしてしまう自分を抑えられない。歌詞で主人公の子が「ぼんやり聴いていたら自然につま先から動き出す」と歌われている、カフェテリアで流れている音楽が、まさにこんな曲なのだろう。
長く聴き続けられ、あるいは踊り続けられるためには、第一印象は「地味」なくらいがいいのだろう。
長く待たされてようやく発売されたCDで、2番を初めて聴いた。
2番ではAメロを繰り返さない。そして1番にはないトランペットのメロディーを挟むのが洒落ている。2番の歌詞も面白い。「男の子は、性格がいい子がいいと言うけど、人気投票ではルックスがいい子が1位になる」という「定説」を歌っているが、もちろん選抜総選挙を念頭に置いた歌詞だ。「定説」を覆して、ルックスがいい子たちを抑えて1位になった指原が、それでは「ルックスはいまいちだけど性格がいい子」かと問えば、そうだとも言い切れないが。
その部分以外も、自分を「地味な花」と卑下し、何もしないうちから「何度目かの失恋の準備」をしてしまう、ネガティブでヘタレな主人公は指原の(作られた)キャラだ。そんな子を「あっと驚く奇跡が起きる」「世界は愛で溢れている」から「人生捨てたもんじゃない」と励ましているのは、菓子の中に入ったおみくじという趣向。それは松田聖子『天使のウインク』の歌詞の構造と同じだ。
それにしても秋元康は、こうしたメンバーへの「当て書き」が上手い。『永遠プレッシャー』にしても『上からマリコ』にしても、島崎、篠田の個性にぴったり嵌った曲だが、それでいて普遍性もあるのが素晴らしい。『恋するフォーチュンクッキー』も同様だ。指原の1位がなかったらこの世に生れなかった曲だろうから、総選挙分析ライターさんではないが、指原の1位を積極的に評価したい気になっている。
あれから2か月近く。確かに地味な曲だが、聴くたびに好きになる、不思議な魅力に引き込まれている。通勤中1曲をずっとリピートで聴きたい気になったのは『スキ!スキ!スキップ』と同様だ。
ピーナッツさんはパレードに似合う曲と評していた。実際、ミュージックビデオでは、メンバーが博多の街を踊りながら練り歩いていた。
この曲に関して、当初「音頭」という噂もあったが、皆で踊れる曲という意味では、本当に一種の「音頭」だとも言える。振り付けも比較的簡単で、「おにぎり」とか「香水」とか、素人にも覚えやすい動作の組み合わせになっている。
スタッフが踊るバージョンや、世界中のファンが踊るバージョンも、ユーチューブで公開されている。
CDに付属のDVDには、振付を練習するためのお手本映像も入っていた(その映像の、西野未姫の楽しくて仕方ないといった表情や動きが最高)。コンサートでも振付指導があって、観客も一緒に踊っていた。
こうした一連のプロモーションから、例えばピンクレディの『UFO』を今も多くの人が踊れるように、この曲を新たなスタンダードなダンス曲として世に残したいという野望が見て取れる。目論見どおり、相当多くのファンが振付を覚えたと思うし、この秋の体育祭や文化祭では日本中で踊られることだろう。
振付だけでなく、曲調がゆったりとしていて、大河が流れているような感じがする。歌詞にもあるように、リズムに合わせて自然に体が動き出すような感じだ。今ではイントロのベースの低音を聴いただけで、ウキウキしてしまう自分を抑えられない。歌詞で主人公の子が「ぼんやり聴いていたら自然につま先から動き出す」と歌われている、カフェテリアで流れている音楽が、まさにこんな曲なのだろう。
長く聴き続けられ、あるいは踊り続けられるためには、第一印象は「地味」なくらいがいいのだろう。
長く待たされてようやく発売されたCDで、2番を初めて聴いた。
2番ではAメロを繰り返さない。そして1番にはないトランペットのメロディーを挟むのが洒落ている。2番の歌詞も面白い。「男の子は、性格がいい子がいいと言うけど、人気投票ではルックスがいい子が1位になる」という「定説」を歌っているが、もちろん選抜総選挙を念頭に置いた歌詞だ。「定説」を覆して、ルックスがいい子たちを抑えて1位になった指原が、それでは「ルックスはいまいちだけど性格がいい子」かと問えば、そうだとも言い切れないが。
その部分以外も、自分を「地味な花」と卑下し、何もしないうちから「何度目かの失恋の準備」をしてしまう、ネガティブでヘタレな主人公は指原の(作られた)キャラだ。そんな子を「あっと驚く奇跡が起きる」「世界は愛で溢れている」から「人生捨てたもんじゃない」と励ましているのは、菓子の中に入ったおみくじという趣向。それは松田聖子『天使のウインク』の歌詞の構造と同じだ。
それにしても秋元康は、こうしたメンバーへの「当て書き」が上手い。『永遠プレッシャー』にしても『上からマリコ』にしても、島崎、篠田の個性にぴったり嵌った曲だが、それでいて普遍性もあるのが素晴らしい。『恋するフォーチュンクッキー』も同様だ。指原の1位がなかったらこの世に生れなかった曲だろうから、総選挙分析ライターさんではないが、指原の1位を積極的に評価したい気になっている。